桜が咲く季節になると、毎年思い出すんですよね。
僕が独立した頃のことを。
大学院に通いながら、ちょっとずつパーソナルトレーナーの仕事を始めて、
卒業と同時にそのまま独立して、いよいよ一人でやっていくことになりました。
正直、最初はめちゃくちゃ大変でした。
収入もほとんどなかったし、生活もギリギリ。
不安ばっかりで、夜寝る前に「自分って社会に必要とされてるのかな」とか、
「何のために自分はいるんだろう」なんて考えてしまうことも、しょっちゅうでした。
でも、それでも仕事を続けたのは、やっぱり自分が「やりたい」って思ったからなんですよね。
今思うと、あの頃の自分は、好きなことをやるって決めたからこそ、何とか踏ん張れたんだなって思います。
ただ、好きな気持ちだけじゃ通用しないのも現実で。
やりたいことはあったけど、当時の僕にはそのための技術も経験も全然足りてなかった。
理想だけ高くて、現実にできることはすごく限られてたなって、今ならわかります。
でも、時間が経って、少しずつ経験を積んでいくうちに、
「あの時こう思ってたことは、こうすれば形にできるんだ」って見えてくるようになったんです。
結局、強い想いがあったからこそ、諦めずに続けられたんだと思います。
もし、今この文章を読んでくれてる人の中に、
社会に出たばかりで、しんどい思いをしてる人がいたら、伝えたいんです。
自分の「好きなこと」とか「やりたいこと」って、絶対に大事にしてほしい。
それを無視して、ただ目の前の仕事をこなすだけだと、たぶん心がどんどん削られていっちゃうから。
もちろん最初は、できないことばっかりでしんどいと思う。
でも、一日一日積み重ねていくと、ある日ふと気づくんです。
「あれ?前はできなかったことが、できるようになってる」って。
僕も今、独立して9年目です。
9年前とは比べものにならないくらい、できることが増えたし、
自分に自信もついてきたなって思います。
だから、新しく社会に出たみんなへ。
今はつらいことも多いかもしれないけど、
一度、自分に問いかけてみてください。
「本当に自分がやりたいことってなんだろう?」って。
仕事って、人生の中でめちゃくちゃ大きな時間を占めます。
だからこそ、好きなことをやれてなかったら、健康にも幸せにもなれない。
好きなことを続けるために、体を大事にすることもすごく大切です。
無理して心や体を壊したら、せっかくの人生がもったいないから。
社会という大きな海にこぎ出していくみんなへ。
荒波にもまれながらでも、どうか自分の信じた道を進んでほしい。
そして、自分の生きたい人生を、自分の手でつかみ取ってください。
桜が満開のこの季節に、そんな想いを込めて、今、こうして言葉を残しておきます。